「転職したいけど転職回数が多いとうまくいかないんじゃ…」と不安に思っていませんか。
過去の自分の選択が、次の転職で不利になるとしたらつらいですよね。
でも、安心して下さい。
新しい仕事を探すのに、転職の回数は不利になりません。
不利にならないどころか武器として使えます。
ただ、それにはすこし工夫が必要です。ここでは転職回数が不利にならない理由と「どうすれば武器にできるか」についても説明します。過去の転職経験を積極的に生かしてください。
転職にとって不安は最大の敵です。
転職回数への不安を取り去って、自信をもって転職活動を進めましょう。
転職回数が不利にならない理由
「転職回数が多いと不利になる」という情報を目にしたことがあると思いますが、そこで挙げられる理由は主に次の2つです。
・新しい仕事で必要とされる経験、スキルが身についてなさそうと判断されてしまう
・長期にわたって活躍してくれることを見込んでいるが、すぐに辞めてしまいそうと思われる
確かにそうかもと思わせる内容ですが、それは転職がまだ”特別なこと”だった時代の話し。会社を辞める人が少なくて、中途採用が「補充」の目的で行われるのが中心だった頃はそんな考え方が普通でした。
ですが、今は新卒であれ中途であれ、「この会社で活躍してくれそうな人を採用する」というのが基本。
採用担当者も使い物にならない人を採用してしまうと、自分の評価が下がってしまいますから、「活躍してくれそうな人」を必死で選ぼうとしています。
となると過去に転職経験がある人は、「この会社で活躍してくれそうな人」に見える要素を持っていることが分かります。
転職回数が不利にならない理由1 転職回数=経験値
転職することで多くの実務経験を積んでいることをアピールできます。
同じ職種での転職だったとしても、会社によって求められる仕事の内容や環境は大きく違います。
一つの会社で同じ仕事をやっている人よりも、高い経験値を持っていることは明らかなので、「この会社にもすぐになじんで、それまでの経験を生かしてくれるだろう」と期待してもらえます。
転職回数が不利にならない理由2 行動力
転職は負担の大きさがハンパないです。
仕事をしながら情報を集めて、
企業分析、自己分析をこなし、
職務経歴書や自己PRを作って、
さらに人と会って…
て、タフじゃないとやってられません。
「転職しようかな」と考える人は多いですが、実行できる人は限られています。
転職で結果を残している(内定をゲットしている)人は、頭で考えるだけでなく”必要な時に行動できる人”です。
採用担当者もそのことはよく理解していますから、その点は自然にアピールすることができます。
転職回数が不利にならない理由3 他社の事情を知っている
会社は外から眺めると、同じような仕組みで回っているように見えます。
ですが、中に入ってみると大違い。
中の人の性格、仕事への姿勢、業務の進め方、好まれる考え方、好まれる人、好まれる言葉、など、厳密に考えると同じ所は1つもないと言えるかもしれません。
なので、どの会社でも、
・他社はどのように考えているのか
・他社がどうしているか
にすごく興味を持っています。
新しく採用する人にも、「他社での経験」をもたらしてくれることを期待しています。
転職回数は「他社での経験」の引き出しの多さを証明することになりますから、その点は大きなアピールの材料になるのです。
転職回数を武器にするコツ
過去の転職は不利ではなくアピールに使える事が分かったと思います。
ただ、職務経歴書に過去の職歴を記載するだけでは不十分です。
ここでは、転職回数を武器にするコツを紹介します。
転職の理由を明確にしておく
転職の理由を明確に答えられるようにしておきましょう。
転職回数の多さについては面接で必ず聞かれます。
その際、説得力のある理由を伝えることで、過去の転職の価値が一気に跳ね上がります。
たとえば、
①経理の仕事していたが、現場のことが分からなければ、具体的な経営戦略を提案できないと感じた
②社内異動を考えたがポストに空きがなく難しかった
③転職で営業の仕事に移った
など。
「もとの仕事で生まれた”問題意識”や”不安”を解決する手段として転職を選んだ」のようなストーリーで語れると良いですね。
もちろん、仕事以外の理由でも全然OKです。
・子供の教育環境を変えたくなくて、転勤の少ない会社に転職した
・スポーツの社会人チームでの活動に力を入れるために就業時間が自由な会社に転職した
など。
これも、自分の責任感や信念に従った判断で、一本筋が通っている印象を与えることができます。
「ぶっちゃけ、そんなきれいな理由なんてないよ!」という方でも大丈夫です。
人間関係がこじれて逃げるように辞めて、生活のためにとりあえず転職した、という場合でも、転職の理由は1つではないはずです。
転職先を決めるときは、いくつかの要素を検討しているはずで、その中にはポジティブな要素が1つは含まれています。
どんな小さなものでも構わないので、ポジティブな要素を思い出して、それをアピールできる形(ストーリーとして語れる形)に磨き上げて下さい。
過去の振り返り、めちゃくちゃ大事です。
他社へのリスペクトを忘れない
過去に在籍した会社へのリスペクトを忘れないようにしましょう。
先ほど、他社の事情を知っていることがアピールになることに触れましたが、その時に、どちらの会社が優れている、劣っている、というニュアンスが出ちゃうとまずいよ、ということです。
どちらの会社も尊重しながら、
「前職では、このような仕事をして、このようなことを学びました」
「その経験を、御社でも生かしていきたいです」
のように、
・自分はここを学んだ
・自分はこう感じた
・自分にはここが足りなかった
など、会社がどうかではなく、自分にとってどうだったか、という視点で語ることを意識しておけば大丈夫です。
心がけやメンタルの話しなのですが、面接や自己PRでは意外に伝わってしまうものなので、気をつけたいところです。
まとめ
転職回数は不利になることはなく、武器になることを解説しました。
転職活動でマズイのは、「行動できない」「行動しない」時間が増えることです。
たくさんの人が自分の未来を賭けて、ガンガン行動しています。
チャンスはいつまでも待ってくれません。
不安は行動しようとする気持ちをおさえ込んでしまいます。
行動を止めないために、転職回数をアピールに代えて、不安をどんどん取り除いてくださいね。