・転職回数が多いと不利だから、2,3社抜いて書いておきたい
・転職回数を少なく見せたい。でもバレるのがコワい。どうしたらいいんだろ。
こんな悩みはありませんか。
僕は38歳で転職して職務経歴書も書いたのですが、そのとき年齢は高かったし、最初の就職の時(34歳でした)までブランクがあったので、「これ全部書いたら不利だな」「ごまかせるならごまかしたいよ」という気持ちが心の片隅にずっとありました。
なので、「転職回数を少なく見せたい」という気持ち、よく分かります。
だけど、やっぱりウソを書いてはダメ。
そして”あること(実在すること)を書かない”のもダメなんです。
理由は、転職活動でも転職後の仕事でも自分の首をしめることになるから。
この記事では、どうして転職回数をごまかしてはいけないのか詳しく説明した上で、転職回数の多さをどのように考えて生かせばいいのかについても触れていきます。
転職回数の多さに苦しんでいる人にとって、希望をもてる内容になっていますのでぜひ読んでみて下さい。
転職回数をごまかしても、いつかバレる
「転職回数が多いと不利になる」というのは、転職情報に少しでも触れていれば耳にしたことがあると思います。
「職場に馴染めない人なんじゃないか」
「能力が低いんじゃないか」
「すぐ投げ出してしまう人なんじゃないか」
など採用担当者にネガティブな推測をされてしまうからですね。
転職回数が多いとほどよい回数に見せたくなるのは当然だと思います。
でも、どこかでバレてしまいます。
1.雇用保険の加入手続
雇用保険の加入手続の際にバレる可能性があります。
雇用保険の書類の中に過去の加入履歴が記載されているので、そこから過去に在籍した会社が分かります。
2.同僚、友人
会社の上司や同僚と、過去に在籍した会社の同僚や友人が知り合いで、バレることがあります。
プライベートでも、”知り合い”の”知り合い”同士がつながっていて、自分の情報が伝わっていることがありますよね
それと同じで、人から人に伝わって間接的に過去に在籍した会社の情報が流れてしまうことがあります。
3.レファレンスチェック
過去の職歴を確認するために問い合わせ先のリストを作成して、本人の承諾を得た上で問い合わせるものです。
これをやられるとごまかしが効きません。
転職回数がバレてしまうのはこのようなケースです。
必ずバレるということはないのですが、自分では予想できないところであっさりバレてしまうものですので、可能性は結構高いです。
「いつかバレるんじゃないか」が悪循環を生む
先ほど触れたとおり、転職回数をごまかしてもバレてしまう可能性は結構高いです。
そして、バレてしまったらどうなるか。
会社に致命的な不利益を与えてしまうような場合は解雇される可能性があります。
反対に、
「それなら、そこまで影響の大きくないポジションなら解雇もされないだろうし、採用されることを第一に考えて、ごまかすのもありじゃない?」
という考えも成り立つかもしれません。
ですが、やっぱり転職回数のごまかしはおすすめしません。
というのも、ごまかしたときの「いつかバレるんじゃないか」という恐怖心が、悪影響を与えてしまうから。
ウソを書いた職務経歴書を元に選考が進んだとき、面接で堂々と振る舞うのは難しいです。
過去の仕事について質問されると、意識しすぎて余計なことをしゃべったり、逆に話しをしなさすぎたり。
「ウソをついている」という意識が相手にも伝わって、採用を遠ざけてしまいます。
また、面接をクリアして採用されても、今度は職場で「バレたらどうしよう」という気持ちを持ち続けて仕事をしなければいけません。
会話の内容にも気を使い、上司や同僚の会話にも神経をとがらせて、自分に話題が向かないように注意を払う。
映画やドラマならハラハラするのも楽しいですが、それが日常になったら地獄です。
そんな環境で良い仕事ができるはずがありません。
下手をすれば、精神的にキツくなってすぐにやめなければいけなくなることもあるでしょう。
このように、「いつかバレるんじゃないか」という恐怖心が、あらゆる場面で気持ちを萎縮させて、前向きな力を奪い取っていきます。
うそやごまかしは、解雇などのペナルティはもちろんですが、メンタルを蝕んで自分らしいパフォーマンスを発揮できなくなることこそが最大のリスクです。
転職理由をギリまでつきつめて未来を変える
ここまでで転職回数をごまかすリスクを理解してもらいました。
ただ、転職回数が多いと不利に働くことがあるのも事実です。
なので、転職回数が多くてもそれを不利にしないための、準備をしておきます。
転職回数が多いと面接で必ずその部分を聞かれます。
そこで、採用担当者に「そういうことだったのか」と納得してもらえるように、転職の理由を練り上げておくのです。
面倒ですが、転職した時のことを1つ1つ思い出して丁寧にそのときの事情を洗い出します。
転職の決断には必ず理由があるのでその理由を明確にしましょう。
転職理由がポジティブな場合、たとえば、
・新しく興味をもった仕事に挑戦してみたい
・自分のスキルアップのため難易度の高い仕事をしてみたい
などの場合はそのままでOK。
ネガティブな場合、たとえば、
・上司とのソリが合わなかった
・仕事の内容が合わなかった
・自分の力不足だった
などの場合は、
・今、その時のことを振り返ってどう感じているか
・どうすれば良かったか(改善策)
まで考えておきます。
そしてここがポイントになるのですが、そこからさらに進んで、改善策を自分なりに実行します。
「会社に入ったらこうする」ではなく、「実際にこうしています」という実績を入社前に積んでおくのです。これが違いを生みます。
たとえば、自分がExcelの使い方が下手で仕事についていけなかったことが原因なら、「Excelのセミナーを受けて、人の手を借りずに簡単なマクロがかけます」、
人間関係がうまういかなかったのが原因なら、「今の職場では自分からコミュニケーションをとるようにすることで、所属する部署以外の方ともつながりを持って円滑に仕事ができるようになりました」
など「反省を生かして、今こうなっています」という状態を作っておくのです。
転職した事実は変えられませんが、その理由をはっきりすること、反省&改善策の実行で、前向きに捉え直すことができます。
まとめ
転職回数の多さをごまかしたくなる気持ちはよくわかります。
でも、絶対にやらないようにしましょう。
ペナルティがあるのはもちろん、「いつかバレるんじゃ」という恐怖心が心を萎縮させてしまうのが大きな問題になるからです。
転職回数が多くても、その理由を整理して、反省するところは反省して、改善策の検討&実行によって前向きなものに変えることができます。
ウソやごまかしよりも、できることに力をいれましょう。
その方が、自分でも納得のいく転職活動ができますよ。